陶芸と地域づくり

会社を辞めて、陶芸をはじめるために、京都の職業訓練校に通う人のブログです。

長く働くために、左手を鍛えねばと思う。

私は人生、20数年生きてきて、ずっと右利きです。野球などもやったことはないので、左利きに矯正する機会もなく、右手中心の生活を送ってきました。長い間、右手ばかりでご飯を食べたり、鉛筆を持ったりしてきたものですから、右手左手それぞれの器用さは圧倒的に差がついています。それは筋力も同じで、ずっとさぼってきた左手は右手に比べて力がありません。さらに言えば私の場合右腕と左腕を比べると、左腕の方が少しだけ細かったりします。

 

ところが、いま陶芸の訓練では左手の力がすごく求められます。でも、左手が非常に足を引っ張っています。手なのに。今の私の腕は怠けすぎた結果、自身の体重すらも支えることができなくなっています。体重を込めて粘土を押すと、左手がつぶれてしまうんです。困ったものですね。ちなみに腕立て伏せをしてみても顕著に違いが現れます。体を床に近づけると、右腕は大きくまげることができますが、左手は下まで曲げることができません。

普通に生活していたら左手はほぼ使わないのに、どうしてこのような「新たなスタート」のタイミングで。。と思います。

が、もしかすると良い機会なのかもしれません。恐らくなのですが、私の身体は右半分を中心に生活してきた結果、バランスが大きく崩れていると思うんです。実際に筋力は大きく違っているのですから、歩いている時などにも何かしらの影響を与えているはずです。そして、バランスが悪いことは正直身体には良くないことは想像に難くないです。

 

現代において、仕事は体を壊してなんぼというか、定年をゴールとして一気に走り切る、という考え方が多いように見受けられます。ですが私は、お金を稼ぐためにも、そして生きがいを得るためにも、仕事とはうまく、長く付き合っていく必要があると思います。何なら死ぬ直前まで仕事をしている方がいいんじゃないかなと思います。

そう考えると、陶芸を仕事とし、体のバランスが整い、結果として健康になって、生涯現役で仕事を続けていくことはすごく良いことだと思います。自分自身にもメリットがありますし、さらに言えば年月を重ねるごとに技術が高まっていくので、定年に関係なく技術を磨き働き続けることは、職場にとってもメリットがあると思います。

ですので、陶芸によって左半分を鍛えて身体のバランスを整えるため、と前向きにとらえて訓練頑張っていこうと思います。全身筋肉痛で疲労困憊ですけどね。

 

しかし、陶芸を始めて思うのですが、陶芸では長く仕事を続けるための技術というか、そういったものが数多くちりばめられているように感じます。上で書いた身体の使い方のような点もそうですし、今日陶芸で使う道具を手作りしたのですが、仕事道具を他者に依頼して高いお金を払って準備しなくても良いという点も、長く続けていくための工夫のように感じます。

現代のよくあるオフィスワークと何が違うんでしょうかね。やっぱりアナログかデジタルか、の違いなのでしょうか。パソコンのおかげで、効率よく超高速のスピードで仕事をこなすことができるようになりましたが、そのスピードに身体が追いついていない、というのはどうでしょうか?陶芸だと技術の研鑽で制作スピードはどんどん上がりますが、人間の身体の限界は越えないですからね。