陶芸と地域づくり

会社を辞めて、陶芸をはじめるために、京都の職業訓練校に通う人のブログです。

「社員研修を受けるか」と「OJTか」は、「職業訓練校に通うか」と「弟子入りするか」と似ていると思う。

今日は多くの新社会人の方にとって初出勤の日だったそうですね。

ツイッターでは、「こんな会社はやばい」みたいな投稿がちらほら見受けられますが、正直その会社が良いか悪いかはその人の感じ方次第だなーとも思います。

 

・・・たとえ、世間的に見てブラック企業だったとしても。

 

さて、私の前職の会社は労働時間は長かったものの、働く環境についてはほぼ不満はなかったです。ただ、新人教育が完全にOJTだったことについては、いささか、なんというか、合う合わないがあるというか、、うん。。

 

OJT(On the job Training)はざっくりいうと、各部署それぞれで先輩社員が新人に仕事を教えてあげてねってことで、私の前職は部署ごとにやっている仕事が大きく異なっていたので、OJTが取り入れられるのは至極当然のことでした。

 

ただ、OJTは裏を返せば「うちの会社は新人教育にそれほど予算を割きません」ということかなとも感じます。

私の会社では新人はしばらくの間ノルマが課せられないので、その分会社が負担をしてくれているとも取れますが、代わりに先輩社員には社員教育の負担が発生するため、実質会社の負担は±0ぐらいではないのかと思います。

また、先輩社員の忙しさで新人教育に割ける時間も変わってきますし、もしかすると「教えるという行為」の得て不得手などあるかもしれませんので、部署ごとに新人教育の成果も変わってきます。

 

なんか、前職の制度に文句があるみたいな文章になってきていますが、そうではなくて、、

 

何が言いたいかというと、業態や社風等によって仕方ない部分もありますが、私は新人教育にお金をかけてくれる会社は、ありがたい会社だなーと思いますし、新人の質もある程度、担保しやすくなるのでは、と前職を通じて感じたんです。

 

ここで、やっとタイトルです。

私は陶芸を始めようとしていますが、選択肢としては「職業訓練校や大学等に通う」ことと「窯元に弟子入りする」の二択があり、これが「社員研修」と「OJT」の関係と似ているのではないかと思うんです。

 

実は陶芸を始めると決めたとき、いろんな人から「訓練校に行かず、弟子入りすればいいじゃないか」と言われました。そっちの方が最短距離ではないかという意見ですね。

もちろん言っていることはわかります。1年間みっちり基礎を叩き込まれるよりも、同じ1年間で作って売ってという現場での経験を得る方が有益かもしれません。

 

ただ、全くの素人が弟子入りすることは、窯元にとって大きな負担となることが容易に想像できますし、教える環境も整っていないかもしれません。

一方で職業訓練校に通うことは、長年「教える場」として開かれていた実績もありますし、何より京都府がお金をかけて教育をしてくれるわけです。

 

そういったことを考えて、私は職業訓練校に通うことにしました。

「弟子入りよりも職業訓練校に通う方が、より効果的で経済的だ」という仮説を立てたわけです。

 

 

長々と書いてしまいましたが、私は技術の習得にお金や時間をかけてもらえるのであれば、それはありがたいことであるし、十分に活用すべきと思っています。

ただ、人によって向き不向きもあると思います。人によっては弟子入りしてガンガン進む方が性にあっている人もいるかもしれません。

もし、陶芸を始めたくて、弟子入りか教育かを迷っているような稀有な人がいた場合は、私の経験や意見が少しでも参考になるといいなとも思います。